日本人の食事摂取基準(2020)新しくなります
管理栄養士統括責任者の清長です。
栄養士、管理栄養士なら気になる
5年に1度改定がある日本人の食事摂取基準についてです。
日本全国の都道府県で講習会が行われるくらい
大きなイベントです。
満員になる会場も多く栄養士、管理栄養士の
感心の高さを読み取って頂けるのではないでしょうか
管理栄養士のグループや各個人でも
勉強会をおこなったりしています。
まだ本にはなっておらず、
厚生労働省のホームページに
「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書(案)として
PDFで載っている状態です。
それを読み進めていくとまずは
総論から始まって各論へと進んでいきます。
最近では、テレビや雑誌で総論の数値だけを
抜粋して歪んだ情報が流布されてしまう事があり
それを懸念して「各指標の定義や注意点はすべて総論で述べられているため、
これらを熟知したうえで各論を理解し、活用することが重要である」
と訴えています。
日本人の食事摂取基準(2020年版)の各論で取り上げられている具体的な内容は
たんぱく質、脂質、炭水化物、脂溶性ビタミン。
たんぱく質は高齢者のフレイル発症予防を目的とした量を算定することは難しいため、
少なくとも推奨量以上とし、高齢者については摂取実態とタンパク質の栄養素としての
重要性を鑑みて、ほかの年齢区分よりも引き上げられています。
脂質:コレステロールは、体内でも合成されています。
そのために目標量を設定することは難しいですが、
脂質異常症および循環器疾患予防の観点から過剰摂取とならないように算定が必要である。
一方、脂質異常症の重症化予防の目的からは、200mg/日未満に留めることが望ましいとされています。
炭水化物:炭水化物の目標量は、炭水化物(とくに糖質)が
エネルギー源として重要な役割を担っていることから、
アルコールを含む合計量として、
タンパク質および脂質の残余として目標量(範囲)を設定した。
ただし、食物繊維の摂取量が少なくならないように、炭水化物の質に留意が必要であるとされています。
脂溶性ビタミン:ビタミンDは、多くの日本人で欠乏または不足している可能性があると言われていますが、
摂取量の日間変動が非常に大きく、
摂取量の約8割が魚介類に由来し、日照でも産生されるという点で、必要量を算出するのが難しい。
このため、ビタミンDの必要量として、
アメリカ・カナダの食事摂取基準で示されている推奨量から日照による産生量を差し引いた上で、
摂取実態を踏まえた目安量を設定した。
ビタミンDは日照により産生されるため、
フレイル予防を図る者を含めて全年齢区分を通じて可能な範囲内での適度な日照を心がけるとともに、
ビタミンDの摂取については、日照時間を考慮に入れることが重要であるとされています。
日本人の食事摂取基準(2020年版)は1年かけてワーキンググループが作り上げていきます。
今回の日本人の食事摂取基準(2020年版)改定の後には団塊世代が75歳以上になるなど、
高齢化問題が深刻さを増していきます。その為、高齢化問題を多く取り上げていますが、
これからは悪性腫瘍(がん)などとも一緒に長生きしていく時代になる為、次回改定には
もっと幅広い疾患も取り入れるべきというなど、もうすでに2025年の改定にむけての
前向きな意見も出ています。
読んだら今出ている厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書(案)は480ページに及びます。
ある程度栄養の知識がないと読むのに難解な部分もあります。
管理栄養士はこのように知識を深めて行っています。
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